国民と供に歩む木村が国会関連情報を発信します。

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■国会短信2007/5/1号■
ゴールデンウィークとともに若葉の緑が色鮮やかな季節を迎えました。5日は「こどもの日・端午の節句」です。もともと端午の節句には、悪鬼や災厄を祓うために屋敷の塀や門に、幟や兜、槍、なぎなたなどを並べ、やがて鎧兜を着せた武者人形を飾ったそうです。戦後になり、子供の無事な成長を祈り、病気や事故・災害から守る象徴として、兜をこの時期に各家庭で飾るようになったようです。
大河ドラマ「風林火山」で描かれる武田家には、「楯無の鎧」(たてなしのよろい・楯がなくとも槍を通さないほど頑強の意)、一説には源頼義が後冷泉天皇から下賜され、その後伝領されたとされる小桜韋威鎧(こざくらがわおどしよろい)が伝わり、命を守る象徴として現在も山梨県塩山市の菅田天神社に奉られています。
国会では会期末に向かい、安倍内閣が重要法案と位置付ける「教育改革関連法案」「社会保険庁改革法案」「公務員制度改革法案」や「イラク特措法の改正」などが、順次衆議院で審議入りしました。参議院選挙を意識した民主党の強硬な抵抗が予想されます。重要法案を真摯に議論したいと思っています。
◆国民投票法◆ -憲法は改正を認めているがその手続法は未整備-
先月13日、憲法改正の手続に必要な国民の意思を確認するための「国民投票法案」が衆議院を通過し、16日参議院本会議での趣旨説明・質疑の後、委員会での審議が始まりました。
日本国憲法は1947年の施行以来一度も改正されておらず、制定時には想定していなかった、国連の平和維持活動や環境権、自衛隊の位置付けなど、今までのような「憲法解釈の変更」だけでは時代の変化に対応することに無理が出ては限界があります。そもそも、現憲法制定時には、わが国が戦後の混乱から脱した時には、日本人により見直しをすることになっておりました。しかし、今日まで見直しのため、国民の意思を確認する方策が決められておりません。今回の「国民投票法案」は、まず、そのルール作りの法案であると言えます。
つまり、憲法第96条第1項で、憲法改正のためには「各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする」と規定していますが、具体的な手続については憲法上なにも規定されておりません。本来ならば憲法制定時に同時に立法されていて然るべき法律だと思います。
これまで7年、衆参両院に設置された憲法調査会や特別委員会での調査・審議で、政府・与党は野党の賛同を得るべく協議を重ねて法案修正も行ないました。一時民主党の賛同も得られるのではと思われましたが、夏の参議院選挙での野党共闘を優先する民主党の姿勢から、残念ながら最終的には賛同を得ることが出来ませんでした。
この法律は、憲法で許されている改正のための手続を定めるだけで、憲法そのものを改正する法律ではありません。また、国民投票法が成立しても、衆・参両院でそれぞれ総議員の2/3の賛成がなければ憲法改正案の発議は出来ません。さらに、今回成立を目指す国民投票法による国民の審判を経なければ、憲法改正には至りません。
戦後の55年体制時のようなイデオロギーの対立はすでに消滅し、国会では、共産党など一部政党を除き、手法の違いはあれ、民主主義と自由経済を基本とする政党が大多数の議席を占め、憲法論議もタブーではなくなってまいりました。日本の憲法がどうあるべきか国民的議論を深めてゆくべきと思います。
◆集団的自衛権の研究◆−有識者会議の設置−
安倍総理は、憲法解釈で行使を禁じている「集団的自衛権」の本格的な研究のために有識者会議を発足させました。
総理は施政方針演説で「世界の平和と安定に一層貢献するため、時代に合った安全保障のための法的基盤を再構築する必要がある。いかなる場合が憲法で禁止されている集団自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な類型に即し研究を進めてゆく」と表明しています。
集団的自衛権は、国連憲章第51条で「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、直接自国が攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利」と明示的に認められている権利です。しかし、日本政府の統一見解では「集団的自衛権は、有しているが、憲法第9条の下で許容される自衛権の行使は、わが国を防衛するための最少範囲にとどまるべきで集団的自衛権の行使はその範囲を超える」としています。
具体的には主な研究課題として以下のものが考えられます。
--自衛隊の洋上物資補給活動--
テロ特措法の下、公海上で友邦国艦船に対する物資の補給中、被補給艦船への攻撃は自衛隊の「管理の下」にあり防護は出来るが、補給の待機待ち艦船への攻撃に対する防護は集団的自衛権の行使となり防護出来ない。
--国連平和維持活動(PKO)--
国連平和維持活動として海外で活動する自衛隊が攻撃された場合は、反撃できるが、同じ地域で活動する外国部隊が攻撃されても、現場に駆けつけて攻撃することは集団的自衛権の行使となり出来ない。
--活発化する非政府組織(NGO)活動--
紛争地周辺では、日本を含めた各国の非政府組織による救援活動が行なわれていますが、NGOが攻撃されても駆けつけて救援出来ない。
このように、邦人の生命や同盟国の安全を守るためには、集団的自衛権に関する現在の憲法解釈では限界があります。
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