国民と供に歩む木村が国会関連情報を発信します。

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■国会短信2007/10/1号■
「朝、空曇り風死す、冷霧寒露、虫声しげし、天地の心なお目さめぬがごとし」国木田独歩の名作「武蔵野」の中で、寒々とした秋の始まりを記しています。「寒露」とは、古暦に「陰気増長し、降る露に寒冷を覚える気節の義」とあり、今年は10月9日にあたります。二十四節気では「寒露」「霜降」が10月に訪れ、それぞれ季節の特徴を言い当てています。気象庁の統計では、名古屋の平均気温が、この十年で0.7度ほど、また、50年前と比較して約1.5度上昇しています。9月の平均気温より今月は6度近く低くなり、過ごし易い季節になりますが、猛暑や残暑の厳しさ、世界各地で報告される洪水や熱波の現状は、「地球温暖化防止」に地球規模で各国が取組まなければ、さらに深刻な影響をもたらすと警告する地球からのシグナルだと思います。
国会は、安倍総理の突然の辞意表明から約2週間、自民党総裁選挙を行うために政治空白が生じてしまいました。国民の皆様に心からお詫び申し上げます。
先月25日に福田康夫元官房長官が第91代内閣総理大臣に選出され、今月から新たな内閣で与野党の論戦が始まります。インド洋上での自衛隊の給油活動の継続や、高齢者医療等の負担増の凍結論議、また、「政治と金」・「年金問題」など、内外に山積する諸課題に、国民の目線に立って取組んでまいります。
◆国際エネルギー市場の構造変化
=日本のエネルギー政策=◆
世界のエネルギー消費量は近年、中国・インドの急激な経済発展や、米国の国内消費を中心とした好景気などを背景に、急速に増えています。
例えば、米国に次いで世界第2位のエネルギー消費国となった中国では、90年代前半に純輸入国に転じて以降、世界の石油需要増加の約3割を占め、石油消費量でも我が国を上回り世界第二位となりました。

国際エネルギー機関(IEA)の試算では、世界のエネルギー消費量は将来にわたって増え続け、2030年には2002年と比較して約60%増加し、石油需要全体の25%がアジア諸国の需要と推計しています。
一方供給面では80年代〜90年代の原油価格の低迷による開発投資不足の影響や、自国資源の国家管理や外資規制を強化する傾向などで、急増する石油需要に供給が追いつかないのではないかという懸念が生じ、逼迫したエネルギー需給構造から、高騰を続けドバイ原油は現在東京市場で1バレル74ドル前後と、2001年頃の約25ドルの3倍の価格で推移しています。(WTI原油は80ドル強で推移)
原油価格上昇の経緯を見ると、「第4次中東戦争(73年)=第1次オイルショック」「イラン・イラク戦争(80年)=第2次オイルショック」「米国同時多発テロ(01年)米国のイラク攻撃(03年)=現在までの原油高騰」と、中東の原産国等の不安定化と符号しています。特に近年はアジア諸国をはじめ、経済成長の著しい発展途上国の需要増加が高騰要因に加わり更に拍車をかけているようです。
安定的なエネルギー確保
・地球温暖化防止の必要性
エネルギー確保は、まさに国家の安全保障ですが、化石燃料の大量消費等に起因する地球温暖化問題は、世界が地球規模で取り組むべき重要な課題と思います。
2005年に京都議定書が発効し、目標達成計画が策定され、現在わが国でも、様々な温室効果ガス排出抑制対策が実施されています。しかし、議定書を批准していない主要排出国や、削減義務を負わない国々もあります。
また、わが国では、2度のオイルショックを克服する過程で、産業や製品の高効率化が進み、温暖化ガス排出抑制の余地が小さくなっていますが、世界の先頭に立ち、これまで京都議定書に参加していない国々も巻き込んだ地球規模の取り組みをして行かなければならないと思います。
◆脱化石燃料のために-高速増殖炉(FBR)-◆
脱化石燃料のためには、太陽光・波力・風力・地熱・温度差・バイオマス発電など様々な方法がありますが、大容量を安定供給するには、安全確保が万全にとられた上で、原子炉技術も確立している原子力を利用することが最も効率的と思います。
各国は原子力燃料も有限であるため、自ら燃料を作りだす高速増殖炉を研究していましたが、冷却材の管理に高い技術が必要で、コストが高くなることや、開発中に何らかの事故を起こしたために多くの国々が開発を中断や断念していました。しかし、2003年にはアメリカが、そして2006年にはフランスが「自国の安全保障」の観点から実験を再開させ、日本の実用化技術の確立目標年の2050年頃と、同時期に技術を確立させる目標を立てています。
また、ロシアも研究開発に積極的に研究が進められ、すでに実験炉・原型炉を運転しており、実証炉の建設に着手しているそうです。
一方、経済発展著しい中国やインドも高速増殖炉の研究開発に取組んでいますが、特に中国の技術は古い技術を基礎としており、「安全を基本」とした先端の技術は日本が最先端を進んでいるそうです。
わが国では、実験炉「常陽」が今年4月に初臨界達成30周年を迎え、原型炉(実証炉の前段階)「もんじゅ」の再稼動へ向けたプラント確認試験も来年8月までに終え、臨界運転における更なる試験を目指しています。
近年の財政再建に向けた緊縮予算のなかで、各事業の予算が減額される中、その開発研究予算は、戦略重点科学技術として確保されています。エネルギー資源に乏しい我が国において、高速増殖炉開発を進めることはエネルギー安全保障ばかりでなく、地球温暖化防止にも資する重要な研究開発だと思います。
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