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■国会短信2008/5/1号■


 今年の八十八夜は5月2日。先月は例年に無く雨の多い月でしたが、国会への往復で車窓から眺める沿線の茶畑も、一雨ごとに新緑も色鮮やかになり、一番茶の摘み取りの季節を迎えています。この頃に摘んだお茶の葉は特に上等なものとされています。眺めているだけで、芽吹きの生命力が凝縮された新茶の香りや風味が、脳裏に浮かんできます。
 さて国会は、先月30日、参議院へ送付した後1ヶ月に及ぶたなざらし等で、参議院での結論を得ることの出来なかったガソリンの暫定税率等を含めた予算執行の裏づけとなる歳入関連法案を衆議院で再議決しました。
 また、来年度からの「道路特定財源の一般財源化」は28日に与党党首間で、年内に成案を得ることで合意されましたが、野党は道路整備費財源特例法改正案(揮発油税などを道路整備のための特定財源として維持するための法案)と一般財源化方針が矛盾すると主張し、本来、参議院国土交通委員会で審議すべき法案を、異例にも野党が委員長を占める財務金融委員会に付託をするなど対立が続いています。
 与党は09年度からの一般財源化の方針を明確にし、野党との議論を求めていますが、野党は審議を引き延ばし、矛盾を突き続けて政府を追い詰める戦略のようです。 本来、地方自治体の財政や国民生活への影響を考え、議論を早急に進めるべきと思いますが、野党は、党利党略を優先しているように思います。





◆長寿(後期高齢者)医療制度◆


 わが国の高齢者健康保険(老人保険制度)は、高齢者が国民健康保険、被用者保険(サラリーマン等の健康保険)に加入しているか、これらに加入する子供の被扶養者であれば、老人保険としての保険料は必要なく、窓口で一部負担を求める仕組みでした。 後期高齢者医療に関する法律が審議された平成18年には75歳以上の人口は約1300万人、医療費は11兆円でした。当時、現状のままだと20年後には対象者2000万人、医療費は30兆円に増加すると試算されました。そのため生活習慣病対策、ジェネリック薬品の使用など、医療費の増加を低減させる施策を導入しましたが、少子高齢化が急速に進む中、世代間の負担のあり方等様々な議論がされ、今までの75歳からの老人保険制度を見直すことにしました。 そして、高齢者と現役世代の分担を明確にし、財政基盤を強化する広域連合による運営を柱とする「長寿医療制度」が導入されたのです。


−基礎年金・平均的厚生年金受給者も
                   負担増になるのか−



 これまで、高齢者健康保険は、窓口での負担、それ以外を国や県・市等の自治体と、保険者(国民健康保険・被用者健康保険)が、それぞれ1/2づつ拠出し、市町村で運営されていました。
今回75歳以上の方の保険料負担は医療費全体の1/10とされ、国民健康保険に加入していた基礎年金受給者の保険料負担は、所得に応じた負担、運営基盤の強化、予防医療の積極的導入や高齢者担当医制などで重複検査等の見直し効果により、以前より下がると試算が発表されています。
愛知県の単身世帯の保険料に関する資料では、県内61市町村の多くの市町村で基礎年金79万円以下の受給者と平均的な厚生年金201万円受給者の保険料は下がっています。

     写真1





−負担増となる名古屋市在住の基礎年金受給高齢者−


 しかし、この制度は、収入の少ない高齢者の保険料は下がりますが、独自に市町村の財源を投入し、保険料を減免していた自治体では、所得区分によって負担増になる場合があります。
例えば、清須市・北名古屋市・春日町・豊山町は6割〜7割の減免をし、年金収入の少ない方々の保険料を低く抑えてきましたが、新制度の保険料が低いため更に負担が軽くなります。
 しかし、名古屋市では市独自で基礎年金以下の収入の場合10割の減免をしていたため、新制度では、月1000円の負担が求められるようになりました。病院窓口での負担はこれまでの制度と変わりませんが、保険料負担の無かった一部高齢者には負担増となります。
また、子供の保険に入る等保険料負担のなかった、全国で約200万人は、今後凍結や軽減措置が無くなると新たな負担者となります。

     写真1




 高齢者間の負担の平等、現役世代との負担割合の明確化は必要ですがこれまでの市町村の独自減免分(例えば、名古屋市では約10億円)等さらに検討しなければならない問題もあります。
与野党が党利を離れて真摯に取組まなくては解決できない事柄と思います。



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