国民と供に歩む木村が国会関連情報を発信します。

見える国会、国民の国会、未来を創造する国会となるために、国会関連の動きをお伝えします。
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■国会短信2008/7/1号■
七夕は中国の宮廷行事が起源で、平安時代に日本に伝わり民間にも広まったそうです。今年は小暑にもあたり、梅雨明けが近づき夏本番を迎えます。
また、7日には「日、米、英、仏、独、伊、加、露8か国の首脳とEUの委員長」が参加する洞爺湖サミットが開幕します。会合では、世界経済・環境・アフリカの問題など、世界が直面する課題が話し合われる予定です。今回のサミットでは特に地球温暖化防止が重要な課題です。大切な地球を守るために国際社会の一致団結した取り組みで、すべての主要なCO2排出国が参加する枠組みを作らなければなりません。実りあるサミットになるよう期待しています。
さて、国会は先月21日まで6日間延長され閉幕しました。ねじれ国会の影響で、「日ASEAN経済連携協定」や「日豪租税条約」など6つの条約が参議院で全く審議されないため、衆議院の議決が有効となる規定を満たすために延長せざるを得ませんでした。本来、民主党も賛成していた条約でしたが、問責決議案の可決を優先したようです。また、衆議院で民主党も賛成した防衛省設置法や「ねじれ」の中で与野党合意ができ、衆議院で可決した児童福祉法の一部改正法等は廃案となり、また、一からのスタートを余儀なくされました。とても残念です。
◆法曹人口の増加のために
−3年目の新司法試験−◆
今後ますます訴訟社会化が進むと予測されるなか、弁護士の不足や裁判の効率化の対策を進めなければ、国民に十分な法的解決の手段が供給できない事態が生じると想定され、司法制度改革が平成11年から始まりました。 平成13年に司法制度改革推進法が成立し、平成16年には法曹を養成する法科大学院が設置され、平成18年度から新司法試験(旧試験移行期間平成23年まで)が始まりました。
昨年は裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(ADR法)も施行され、来年には裁判員制度が始まります。
弁護士人口の増加は必要なことですが、司法制度改革審議会で、「急激な合格者増加は、質の確保に懸念がある」とする慎重派が多数を占めていたにもかかわらず、「弁護士人口を今の3倍の6万人規模に増加させる必要がある」との、増加積極派の意見に押し切られる形になりました。
旧司法試験は、難関の国家試験とされ、合格者数は年間約900人程度、合格率は約3%前後で推移してきましたが、法科大学院修了者が受験する新司法試験の合格者は初回で1009人、合格率48.35%、昨年は1851人、合格率は40.18%と旧試験より合格率が約15倍と高く、質の低下が指摘されています。
−質への懸念−
従来は、新しく弁護士になると弁護士事務所に籍を置き、給料を得ながらいわゆる「イソ弁(居候)」として修行をつんで一人前の弁護士に育って行くのが普通だったそうです。しかし、法的需要がそれほど増加していない状況で、給料の出ない「軒弁(軒先を借り机だけ置かせてもらう)」がやっとという現実のようで、仕事確保に奔走する弁護士も現れているようです。
それよりも問題なのは、大学で法律を学び、さらに法科大学院で2年間勉学しても、法の精神・思想という最も大切な原点がともなわず、「表面的な受験用知識に偏っている傾向が強い」とベテラン弁護士が指摘するような、増員計画の先行による「乱造気味の弁護士」が今後ますます増えて行くことが心配されています。
新司法試験では受験資格を法科大学院修了者と限定しています。法科大学院には、きちんとした法曹養成が求められていますが、現在は教師の質にもバラツキ等の問題があり、当初の思惑通りにはなっていないようです。法科大学院の改革が必要と思います。また、司法試験合格者数の見直しも急務です。
ADR法が始まり、司法書士など隣接士業も小額訴訟を扱えるなど隣接士業の活用も進んでいます。単に弁護士を増やすことが司法改革の本旨ではありません。早急に現在の制度の検証と見直しを始めなければ「弁護過誤」にならないとも限らないと思います。
◆医師不足解消に向けて◆
他方、数年前から医師の不足と偏在が指摘されています。医学部定員の削減は80年代後半に始まり、07年度の定員はピーク時(84年度)より8%少ない7625人となり、人口1000人あたりの医師数は2.0人と経済協力開発機構(OECD)加盟国中で最低レベルです。
総理は先月、平成9年の医学部定員削減の閣議決定を見直し、医学部定員をピーク時の8280人程度まで戻す考えを発表しました。
しかし、医師養成には約10年必要で、即効薬にはなり得ません。現在、医師が不足しているのは、激務と言われる 外科、産科、小児科や昼夜を問わず手術時に長時間拘束される麻酔医です。また、山間へき地などの診療施設での医師です。
外科、産科、小児科医師をはじめとする医師の絶対数を増やすことも大切ですが、大病院指向により、病院での外来患者数の増加等にも起因する勤務医の疲弊に目を向けて、救急診療施設や総合病院の勤務医の激務緩和も十分議論しなくてはなりません。同時に、かかりつけ医制度等、医療全体の中で考えることが大切であると思います。
今回の医学部定員見直しは、法曹界以上に、直接人の生死を預かる医師の「質の確保」と「量の確保」が最重要であり、数合わせの医師試験合格者増加策であってはならないと思います。
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