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◆私の発言◆ 豊山町議会議員 熊沢直紀様 9月

−教育基本法に関して−
 謹啓、貴兄益々、ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、貴兄は教育基本法の改正については、賛成の立場であると思いますが、どのようにして教育基本法が成立したのか認識が間違っていると思いますので、一言苦言を呈したいと思います。残念ながら、教育基本法は教育勅語を基にして作成されてはいません。
 掻い摘んで説明を致します。
 マッカーサー連合国司令官の命令により、昭和20年10月以降、占領軍の日本管理政策のなか、4つの「教育の禁止的指令」つまり、教育内容の禁止と教職追放の実施、神道に係わる教育、行事の厳禁、修身、日本歴史及び地理の授業の停止が指示されました。
 翌年の3月、マッカーサーの要請により、ニューヨーク州教育長官ストッダードを団長とする27名の米国教育使節団が来日し、1ヶ月の間に日本の教育制度を調査し、教育の民主化のための勧告を盛り込んだ報告を提出しました。
 彼らの報告は我が国の伝統をほとんど無視したものであり、個人の尊厳を主体とした、能率主義的、合理主義的な発想に基づくものでありました。
 服従心を養成するとして、修身を否定したり、学校の儀式における、明治23年10月に示された教育勅語の使用禁止なども勧告しています。
 そんな経緯を経て、当時の田中耕太郎文部大臣の発案にて、教育基本法の構想は昭和21年6月27日の第90回帝国議会で表明されました。
 その表明を受け文部省が立案作業に当たりますが、占領軍の強制により前文にあった 「伝統を尊重し」の文言が削除されました。
 当時、現行の教育基本法の立法に関わった前田多聞や田中耕太郎といった人たちは教育勅語と教育基本法の両立を考えており、帝国議会で繰り返し教育勅語を擁護する発言をしています。
 道徳教育とか、公共心は教育勅語に任せ、新憲法との関係で足りないところを教育基本法で補うという認識でありました。
 田中耕太郎は教育基本法の第1条で言う「人格の完成」は教育勅語の徳目を受けた総合的な表現であると考えていました。
 教育基本法の法案が審議された第92回帝国議会では、文部省の答弁では教育基本法と教育勅語は矛盾するものでないこと、教育勅語の中には天地の公道たるものが示されているのでこれを廃止する意思はないとしています。
 よって、昭和22年3月31日の教育基本法の制定時には教育勅語はまだ生きており、両建てであったのであります。しかしながら、占領軍の圧力によって1年3ヵ月後に衆議院で教育勅語の排除決議、参議院で失効確認決議が行われたのであります。
 つまり教育勅語と教育基本法は両立し両輪相俟って日本の教育の理念とされるはずだったが、途中で片方の教育勅語がはずされてしまい、愛国心や公共心や家庭の意義という理念が欠落することになったのであります。以上です。
                                  敬白
                       豊山町議会議員 熊沢 直紀



−ご発言への議員からの回答−
 謹啓、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、今般は私のホームページをご覧いただき、またご指摘を賜わり誠に有難うございました。
 先生のご指摘で、単に教育基本法が教育勅語をベースに作られたとの記述になってしまっていることに、私自身もホームページや発行した小冊子を見直して、ビックリしているところです。おそらく、紙面等の字数の関係上、私の意図しない記述に編集されてしまったのだと思いますが、今後十分に注意したいと思います。
 私の言おうとした事は、その当時の時代そのものが、教育勅語によって教育を受けた人達の時代であり、勅語に示されている徳育は、ごくあたりまえのことだったという事です。残念ながら教育勅語が廃止され、教育基本法のみが57年間改正されること無く今日に至ってしまい、教育において、徳育を教育の理念とする考え方が欠落してしまい、人心が荒廃してきているのだと思います。
 教育基本法の改正あたっては、社会・家庭・心の荒廃を食い止める為にも、道徳教育の必要性を強く感じており、教育の基本として参考にすべき事が、教育勅語に示されているのではないのでしょうか。
 ご指摘本当に有難うございました。今後もご指導ご鞭撻賜わりますよう、お願い申し上げます。
                                   謹白
                          衆議院議員 木村 隆秀



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